「あいちアートの森」を歩く(4)~豊田プロジェクト=後編

投稿者名 : タケモト | 日時 : 2010年02月24日 16:03

(取材日2010年2月20日)
bP2200107.jpg
「豊田プロジェクト=前編」から約2週間。再び豊田市の喜楽亭を訪れました。
後半の展示「知覚の扉Ⅱ」が始まったのです。
先週までの「とよたアートナウ」は机をモチーフに、アートと建物のコラボレーションを行いました。
今回も楽しみです。

「知覚の扉Ⅱ」の展示担当は豊田市美術館の皆さん。
美術館のほうでは所蔵作品を中心とした「知覚の扉Ⅰ」を開催中です。
こちらの記事も読んでいただけると、うれしいです。
では喜楽亭の展示を見てみましょう。
bP2200004.jpg
今回も玄関を入ると、靴も脱がずに、すぐ左の部屋を見てみます。
山極満博さんの作品がありました。室内で天井を見上げると、つららのようなものが。
bP2200007.jpg
隣の部屋は中西信洋さん。
アクリルに貼られたフィルムが幾層にも重ねられ、淡い光で下から照らされています。
中西さんの作品を覗き込む時は、どうしても息をつめてしまいます。
bP2200021.jpg
石田尚志さんの作品。
襖の映像が変化すると、床に並ぶ書も刻々と変わっていくような気がします。
bP2200024.jpg
フィルムにより、廊下が黄色い視界に。
和田みつひとさんの作品です。
半月前にも歩いた廊下ですが、まったく違う印象になってしまいました。
bP2200032.jpg
部屋の中は梅田哲也さんが、展示しています。
廊下からの黄色い光と相まってか、ノスタルジックな気持ちに。
bP2200085.jpg
浴室。浴槽の上の水槽に、金魚が泳いでいます。
けっこう大きな金魚です。少しグロテスクにも見えます。
銅金裕司さんの作品「金魚とエルゴート仮説」。
鑑賞者する皆さんが上を見上げているので、記者も天井を見る。
bP2200082.jpg
上には映像が二つ投影されていました。
銅金さんがいらしたので、お話を聞いてみます。
銅金さんによると「左がアナログな映像で、右がデジタルな映像」とのこと。
左は目の前で泳いでいる金魚の姿を、そのまま上に映しています。
さらにライトの前を泳ぐ金魚の影が時折、重なります。
右はコンピューターに保存してある、少し前の映像を投影しています。
少しずつ時間の違う、同じ金魚が浴室の中を同時に泳いでいるのです。
モチーフに金魚を選んだ理由も教えてくれました。
「金魚は元々は鮒をいじって作られてきた魚です。目が前側にあったり、まるで爬虫類に無理やり改造されたようにも見えます。個人的には魚類が両生類に進化した長大な時間が、金魚に凝縮されている気がするのです」
この金魚は銅金さん自ら育てたそうです。
「金魚を育てるのは得意です」と笑う。アーティストって凄い、と思いました。
あらためて、じっくり鑑賞。
複数の姿を同時に鑑賞すると、存在感のある大きな金魚が、あいまいなものに感じてしまう。
不思議な作品です。

2階へあがります。
bP2200075.jpg
小島久弥さんが展示する部屋は暗闇。床を照らした小さな光を見ていると、少しずつ床の間に柔らかい光が広がっていきます。
記者は初日の出を眺めるような心持ちで、見守っていました。
それにしても「知覚の扉Ⅱ」は光や映像をいかした作品が多いので、記者のような未熟なカメラマンには、写真撮影が難しい。
ぜひとも豊田市まで見に行って鑑賞していただきたいものです。
bP2200059.jpg
さっきまで誰か寝ていたような布団。
岩崎貴宏さんの作品です。
布団や枕の上に、小さな白い塔のようなものが建っています。
bP2200073.jpg
隣の部屋は名和聡子さんの作品「依存症」。
上に隠れた身体の存在を思うことができます。
引き付けられる絵です。
bP2200066.jpg
この部屋はまだ展示していないのでしょうか?いいえ違います。
bP2200063.jpg
よく見ると、天井から吊るされた電灯が他の部屋と違います。
荒神明香さんの作品「室内灯内室」です。
廊下にもいろいろな作品があるので、探してみてください。
bP2200120.jpg
庭にも出てみましょう。
bP2200112.jpg
山極満博さんの作品を見つけることができます。
bP2200111c.jpg
作品と美しい庭を堪能してください。

さて、今日は美術館の庭で、大巻伸嗣さんのシャボン玉を使ったイベント「メモリアル・リバース」も行われます。
bDSC_0005.jpg
開始30分ほど前に美術館の庭に行くと、大巻さんがスタッフの皆さんと準備中。
bDSC_0013c.jpg
大巻さんにご挨拶をしている間にも、どんどん人が集まり、池の周りは親子連れでいっぱいに。
bDSC_0014c.jpg
これがシャボン玉を噴き出すマシーン。スタッフが横で待機しています。
bP2200123.jpg
大巻さんが皆さんにご挨拶。いよいよスタートです。
bDSC_0028.jpg
午後2時。一斉にシャボン玉が飛び出しました。
bDSC_0109.jpg
すぐにシャボン玉に集まる子どもたち。
bDSC_0042c.jpg
シャボン玉、子どもの歓声、お母さんのシャッター音。どれも止まりません。
bDSC_0052c.jpg
いつもは穏やかな美術館の庭が、冬の午後、いきなりファンタジックな世界に。
bDSC_0125.jpg
30分間のシャボン玉アート。
これだけ時間をいただければダメカメラマンの私も、いい写真が撮れちゃいます。
bDSC_0029.jpg
老若男女、みんな微笑んでいます。
素敵な時間を味合わせていただきました。
bDSC_0132.jpg
美術館入り口にある市川平さんの「コンタクト・ドーム」に入ってから、帰る人も。
今日は光がいい感じに入ってきて、きれいです。

ふとカメラを見ると、レンズにシャボン玉の跡が。
「カメラ、掃除しなきゃ!」と、なぜか笑顔でつぶやく私。
しょうがない。今日はとにかく楽しかったのだから。

◆ 豊田プロジェクトの今後の予定
大巻伸嗣「メモリアル・リバース」
3月13日(土)14日(日)午後2時から午後2時30分
豊田市美術館の庭
アーティスト・トーク:小島久弥、中西信洋、山極満博
3月14日(日)午後3時から午後5時
豊田市美術館講堂

銅金裕司ワークショップ「みんなで植物の声を聞こう」
3月7日(日)午後2時から午後3時
豊田市美術館アトリエ
(定員20人。受付0565-34-6610)


関連記事

トラックバック

この記事へのトラックバックURL: http://www.lets-go-aichi.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/242

コメントを入力する

  

このページの上へ