(2010年1月9日取材)
円頓寺商店街散歩の昼食は商店街の東の入り口にある洋食店「勝利亭」で。同店は明治42年(1909)に創業。店名は日露戦争の勝利からつけられたという。近隣の住民やサラリーマンが気軽に利用する庶民的なお店。ここに「ミヤビヤ」という創業以来の秘伝の料理があると聞き、いただくことにした。
「私の祖父の初代が神戸のオリエンタルホテルで修業中にフランス人シェフが作っているのを見よう見まねで作って覚えた」と3代目の野口正継さん。タマネギやシイタケなどを炒めて、秘伝のデミグラスソースで煮込み、そこに卵を落とす。エビを入れたものがエビミヤビヤ、チキンを入れたものがチキンミヤビヤでお値段はいずれも1200円。
私はチキンミヤビヤを選んで注文、待つことしばし、出ました!
いただきまーす。タマネギのシャキシャキ、シイタケのツルンとした食感に濃厚なハヤシといった感じルーがからみ、卵を混ぜるとマイルドになる。「日本の洋食」の原型とでもいおうか。明治・大正時代の名古屋人も味わっていたと思うと感慨深い。単品で注文したが、ビールやライスがあれば申し分ないだろう。
「ミヤビヤと称するものは、他所の店にもあるがウチのものとは違うようだ」と野口さん。つまり世界でここだけの味なのだ。
腹ごしらえを終えて、もう少し界隈をさ迷うことにした。前回も書いたが、商店街の周辺は戦災から焼け残ったところがあり、江戸や戦前の雰囲気が残っている。そこがこの商店街のもうひとつの魅力だ。近年、古くからの住人が住まなくなった古民家や長屋を借りてレストランや雑貨店を営む人も増えてきた。古い家の中はどんな感じなのか、こうしたお店に入ると分かる。
そのうちの一つが「月のののうさ」。
カワカタミカコさんが築約100年の二軒長屋の1階奥室を借りてアンティーク、手づくりはんこの販売や着物リメイクなどをしているお店だ。玄関を入ると奥まで土間があって、右手奥がお店。開店して6年目。「冬は少し寒いけど、夏は涼しいですよ。風通しがいいのね」とカワカタさん。
円頓寺商店街は一時、客足が遠のいた。が、こうしたお店の開店や古書市、着物での街歩きなど様々なイベントを開催するようになってカップルや女性らが訪れるようになった。仕掛け人は同商店街の有志や大学関係者など各分野の人々で構成する「那古野下町衆」。
そのひとりであるカワカタさんは仲間たちと商店街のエリアマップや情報を掲載する情報誌「ポゥ」を発行している。
月のののうさをおいとまして商店街メーンストリートに戻るとアーケード下の金刀比羅神社のちょうちんに灯りが灯っていた。
以前、私はこの商店街近くにあった会社に務めていた。若い頃は商店街の一角にある飲み屋で毎日、飲んでいた。その店は今はなく、空き地になっている。金刀比羅さんの赤い灯りを見て久しぶりにとことん飲みたくなった私は、小さな飲食店が立ち並ぶ「円頓寺銀座街」に足を踏み入れた。
(2010年1月9日取材)
●「勝利亭」
電話 052-551-5886
●「月のののうさ」
電話 052-583-8233
●円頓寺商店街の情報は那古野下町衆http://www.nagosyu.jpn.org/にも掲載されています。
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円頓寺商店街界隈は記事では紹介し切れないほど楽しいスポットがありますよね。ぜひお出かけして発見して欲しいです。ドラゴンズが調子いいときは、商店街がでらい盛り上がるのでそれも楽しみです。
ののうさ | 2010年2月25日 14:05 | 返信
この界隈は名古屋駅から歩いてすぐでありながら、記事でご紹介頂きました、
月のののうさと申します。
円頓寺・四間道界隈でショップをやっています。
昔のままのまちなみや人情の残る界隈です。
「那古野」エリアとしても、最近紹介されるようになりました。
円頓寺商店街・円頓寺本町商店街・四間道界隈には
老舗や個性的なショップも数多く点在します。
また商店街では、毎月いろいろなイベントがあります。
第1日曜日には「ごえん市」、
第1土日には「円頓寺・四間道界隈着物日和」。
夏には七夕まつり、
秋には秋まつり、
その他、外部企画のイベントを開催したりしています。 2010年3月20日(土)には、
ブックマークナゴヤ主催「一箱古本市」を行います。 このエリアは神社仏閣も多く、
散策が楽しめるスポットとしてまちあるきをする方も増えてきました。
秋には花車神明社(中村区)から県指定文化財の山車もやってきます。
地域での活動も盛んで、
私の所属している「那古野下町衆(http://www.nagoyu.jpn.org)」や
「情報誌ポゥ(http://pawnet.blog35.fc2.com)」など
いろいろな情報を発信していますので、
ぜひサイトでご覧ください。 みなさまのお越しをお待ちしています。