(2010年2月4日取材)
愛知県内を巡るアート鑑賞の旅、第4弾は豊田市です。
名古屋から豊田に行くには、名鉄や地下鉄鶴舞線などいろいろありますが、今回は地下鉄東山線で藤が丘駅まで行き、リニモに乗り込みました。
終点八草駅から愛知環状鉄道を使って、新豊田駅へ。
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予想より、早く到着。なかなか快適でした。
新豊田駅を出るとすぐに「豊田産業文化センター」があります。
アートの森の会場「喜楽亭」は、ここの敷地内。早速入ってみます。
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「喜楽亭」は明治時代後期から続いた料理旅館で市内神明町にありました。
大正期の代表的な町屋建築として知られています。
戦前には養蚕業、戦後は自動車産業の関係者が多く利用したそうです。
昭和42年に廃業した後、住居として使用していたものを、昭和57年の改築にあたり、市に寄贈。
現在の小坂本町に復元移築されました。
以降、一般開放され、茶会などに使用できるようになっています。
今はなかなか見られなくなった下町の大規模な和風建築を伝える貴重な建物です。
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玄関を入り、靴を脱ごうと身体を傾けると、左手に作品がありました。
かかとを踏んだまま作品を覗き込みます。
豊田プロジェクト鑑賞のスタートです。
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喜楽亭は受付も趣があります。
建物を管理する豊田市振興財団の永坂さんが今回のコンセプトを説明してくれました。
かつて喜楽亭は食事に会合にと、街の人達が机を囲むコミュニケーションの場になっていました。
そこで今回は「机」を使った展示で、鑑賞者とアートの距離を縮めます。
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新宅雄樹さんの作品です。机の上の緑は、本物のコケを使っています。
先ほどの入り口の展示も新宅さんの作です。
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机の上に溢れそうに乗った様々な造形。杉浦イッコウさんの作品です。
陶器に見えますが、これはセラミックです。
お酒も出る料亭ですから、賑やかなコミュニケーションもありますよね。
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二階に登る前にお庭を拝見。
素敵だったので、そのまま庭に出て、撮影しました。
では二階へ行きます。
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和紙を使った展示は伊丹靖夫さんの作品です。
伊丹さんがいらしたので、話を聞いてみました。
生活空間だった部屋にアートを放り込むことにより「建物と作品を会話させてみました」と話す。
「日本の建物は鴨居などがあるので、どうしても目線が横に行きます。そこで床から天井まで作品を展示してみました」
確かに部屋に入った後、床、壁、天井をすべて眺めました。
和風の建物に寄り添った和紙を使いながら、作品の吸引力で部屋の隅々まで見せるアート。
作品のおかげで、より建物とコミュニケーションできた気がします。
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石川泰弘さんの作品。
四角と円の組み合わせが、静けさと動きの両方を感じさせます。
今回の展示では喜楽亭の机を使うのも、机を持ち込むのも自由。
作品とマッチしているので、てっきり持ち込んだ机かと思ったのですが、これは喜楽亭にあったものを使ったそうです。
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石川さんにも話を伺うことができました。
「喜楽亭の重厚な空間に展示するのは、楽しかったですね」と話す。
杉の板に流れるようについた模様はドリルで描いたもの。
描きやすいからドリルを選んだのかと思えば、逆でした。
ドリルだと思い通りにいかないので、あえて使っているのだそうです。
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安藤尤京さんの作品です。
古典的な書と木札に見えても、近づいて眺めたら、紛う方なき現代アート。
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橋本昇三さんの作品。
和の空間に和紙の造形で対峙した作品です。
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二階から見た庭。
普段の喜楽亭もあらためて見にきたいです。
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ふと障子を見ると、和紙で補強した箇所が。
深く長い歴史の重厚さとともに、柔らかく温かい日本文化を感じることができました。
机を使った喜楽亭の展示「とよたアートナウ」は2月14日までです。
20日からはアーティストが交代して「知覚の扉Ⅱ」が開催されます。
こちらは映像や光を使った刺激的なアートや、ミニチュア作品で建物の細部とコラボレートする試みなどで、喜楽亭を彩ります。
「知覚の扉Ⅱ」の模様は「豊田プロジェクト=後編」で取材します。
さて、豊田プロジェクトは豊田市美術館も舞台。
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美術館の入り口に行くと巨大なドームがあります。
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市川平さんの作品です。
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丁寧に溶接された鉄板の表面には細かい穴が開いています。
夜は中に灯りがともり、幻想的な光がもれます。
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回り込むと穴があります。入ってみました。
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ドーム内に座って空を眺める。
中に入れるアートは、いつもお気に入りになります。
2階ロビーでもミニチュアを使った面白い作品が見られます。
受付の人に声をかけて、場所を教えてもらいましょう。
「あいちアートの森=豊田プロジェクト」は3月14日まで。
豊田市美術館の庭では、2月20日、3月13,14日の午後2時に、大巻伸嗣さんのパフォーマンスが行われます。
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