(取材日 2010年1月9日)
「あいちアートの森」第3弾は名古屋市、堀川プロジェクトです。
今回の舞台は西区の円頓寺周辺と、中区の納屋橋近辺。
堀川沿いを歩きながら二つのエリアをリポートしてみたいと思います。
円頓寺商店街のすぐ近く、「水谷邸」はかつて病院だった建物です。
水谷邸自体も一見の価値ありです。
1階和室。足元に流れるように展示された有馬かおるさんの作品。
壁も床もダイナミックに使いながら、細部も楽しい。
隣の和室は染谷亜里可さん。
歴史ある部屋と現代アートが、タッグを組んで見る者の心を刺激します。
作品から離れて見たり、近づいて目をこらしたり。
今日も楽しい1日になりそうです。
和室とはうって変わって、モダンな応接室。
飛行機がゆらゆらと気ままに向きを変え、フライト中。
村上史明さんの作品です。
飛行機後部の噴射口の中を、忘れずに覗いてみてください。
かつての診察室です。
診察器具に混じって不思議なものも、ちらほら。
櫻井里恵さんの作品です。
作品とともに場所も心に残ります。
古い階段を登って2階へ。
2階の和室は、庄司達さんの作品。
部屋を一杯に横切る赤い垂れ布が、鮮やかで気持ちいい。
目の醒める気分になりました。
殺風景な部屋の床に展示された勝翔子さんの作品。
素材は「人毛」です。
ぜひ水谷邸を訪れ、作品の放つパワーに圧倒されてください。
この写真から皆さんが想像するよりも、はるかに大きくて驚くと思います。
隣の部屋は福岡寛之さんの「月の夜」。
こちらの部屋は全面銀色。
他の展示が古い建物の壁や床をいかしているだけに、思い切ったデザインにしびれました。
しばし壁に浮かぶ月を見て、アートと建物の関係を考える。
部屋に入った瞬間、廣田緑さんの作品に立ち尽くしました。
並べられた写真に写っているのは、第二次世界大戦の終戦より前に生まれた方々です。
廣田さんは全員に会いにいって、撮影しています。
そして自ら制作した像と、何かを物々交換。
写真の前に置いてある様々な品は、廣田さんが直接、手渡されたものなのです。
現在はインドネシア在住の廣田さん。インドネシアに比べて、日本は個人情報の管理が厳しいので、年齢が当てはまる人を探すのが大変だったそうです。
アート制作は孤独な作業と思っていましたが、こういう多くの人の協力によって力強さを増していく作品を見ると、また目からうろこが落ちるのです。
「あいちアートの森」を巡る日々は、得がたい経験になりそうです。
川沿いに建つ古い民家「伊藤家」の蔵にも作品が展示されています。
薄闇の中、壁には花の写真。そして床に映された大きな花。
増幅された息遣いのような音が耳を刺激します。
平林薫さんの作品です。
隣のスペースは竜人清香さん。
鮮やかな色使いや光の描写が、目の奥まで飛び込んできます。
順路の先には「時空瞑想洞」がありました。
ゆっくり時間をかけて1枚ずつ作品をとらえていけば、記者も時空をシフトすることができるかもしれません。
ハンドメイドはんこ、着物リメイクなどのお店「月のののうさ」も、会場の一つです。
磯部聡さんの作品が中庭にありました。
お店の魅力と一体化したせいか、ハイカラな格好よさを感じます。
堀川プロジェクトは充実の作品数。
後編へ続きます。
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加藤俊男 | 2010年1月16日 20:18 | 返信
「あいちアートの森」自由奔放な作品の数々、タケモトさんのリポート記事が作品を盛り上げ、雰囲気が感じられますね!
厳しい経済情勢のなかでも、このような創作意欲のある芸術作品展に共鳴します。後編期待しています。
コメントありがとうございます。県内各地で開催される「あいちアートの森」は、現代アートを見ることと、街を歩くことの両方が楽しめるので、得した気分になります。2月には常滑、豊田、佐久島と続きます。イベントとともに、街の様子もお伝えできたら、と思っています。また気になる記事がありましたら、コメント宜しくお願いいたします。
小牧やっとかめ | 2010年1月22日 22:02 | 返信
今日、堀川プロジェクトを見てきました。
いちばん印象的だったのは、勝翔子さんの「人毛」でした。その存在感に圧倒され、どこからこれだけの素材を集めたのか、すごく気になりました。
あと、四間道は何度となく通っていますが、この「水谷邸」の前の道は初めてで、近くに小粋なカフェを発見、街歩きの楽しさも味わえました。
(後編へ続く)
コメントありがとうございます。勝翔子さんの作品は、どうやって運ぶのかも気になります。実は取材開始前に、水谷邸近くのカフェで約束の時間を待っていたのですが、同じ店ではないでしょうか。この日はゆっくりできませんでしたが、時間のある時にコーヒーを飲みにいきたいです。また気になる記事があればコメントよろしくお願いいたします。