「あいちアートの森」を歩く(1)~名古屋市・広小路プロジェクト

投稿者名 : タケモト | 日時 : 2009年12月11日 11:50

(取材日2009年12月4日)

 愛知県内6か所で現代アートを展示、発表するイベント「あいちアートの森=アートが開くあいちの未来=」が始まりました。
 アーティスト、市町村、地域の文化施設、芸術大学などが協力連携して、アートで地域を活性化し、現代アートへの関心を高め、来年の「あいちトリエンナーレ2010」の成功に繋げていこうという一大企画です。
 会場は名古屋市広小路地区、堀川地区、東栄町、常滑市、豊田市、一色町佐久島の6か所。
 市街地から山村、島までバラエティーに富んでいます。
 参加アーティストは6会場で約100人。
 各地区にある建物や広場、空地等を利用しての作品の制作展示や、アーティストによるワークショップ、音楽イベント、パフォーマンスなど内容は多彩。
 12月の広小路プロジェクト、東栄町プロジェクトを皮切りに、来年3月まで順次、開催されていきます。

 今回は先頭を切って始まった「広小路プロジェクト」を見にいきました。
 広小路プロジェクトの作品展示会場は「SMBCパーク栄」と「中央広小路ビル」。
 まさしく街のど真ん中です。

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 中央広小路ビル会場の入り口。
 喫茶店をはじめ、ビル内の他の店舗はつつがなく通常営業。
 日常のすぐ横に現代アートが出現するのです。
 1~3階の空き店舗などのスペースを利用して、様々な作品が展示されています。
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 1階は真っ暗な部屋。
 ゆっくりと歩を進めると、部屋の床に青い空がありました。
 水谷イズルさんの作品です。
 時折、水滴が落ちたかのごとく、青空に波紋が広がります。

 2階に上がると、今度は明るい部屋になりました。

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 青い空の次は、存在感のある赤。
 山本富章さんの作品です。
 不思議と目が吸い寄せられます。
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 天井から床まである巨大スポーツ新聞記事は、増永七生さんの作品。
 その名も「マスナガスポーツ」。内容も強烈です。

 3階は2階よりも殺風景。
 蛍光灯もなく、明かりは外からの自然光です。
 足元は会社の引越し中かのように、タイルを剥がしてありました。

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 扇千花さんの作品。
 吊り下げられた紙は、人が通るとゆらゆらと回ります。
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 机から植物のように生えている金属。
 今井瑾郎さんの作品です。

 1階は部屋の広さも分からない暗闇。
 2階はギャラリーのように仕切られた静謐な部屋。
 そして3階は空き店舗そのままような空間。
 それぞれの空間にそれぞれの現代アートが存在しています。

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 中央広小路ビルを出て、SMBCパーク栄へ。
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 入り口左脇の植え込みの中に、お地蔵様(?)が2体。
 松岡徹さんの作品です。
 よく見ると下半身は鱗に覆われています。人魚の像でしょうか。

 ガラス越しに外からも見える大きな青い発泡ウレタンは吉岡俊直さんの作品。
 「2階から見てください」とあるので、作品を眺めながら階段をのぼる。
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 2階から見てみました。
 作品名は「歩きながら森についてかんがえてみる」。
 見る側が目の高さを変え、考えるのが面白い。

 2階にはギャラリーがあります。
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 原田章生さん、鈴木雅明さんら若き実力派作家の絵画が並んでいます。
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 ギャラリーの中央に気になる立体。
 扇千花さんの作品「現れては消える」です。
 外側はシンプルな木製ですが、内側は白い絨毯のような素材が床、壁、天井を覆っています。
 「靴を脱いでお入りください」の文字。
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 入ってみました。
 一歩、踏み込んだ瞬間の感触が、見た目以上に柔らかく「ドキッ」とします。
 転がってみたい誘惑にとらわれましたが、何となく忍び足で外へ出ます。

 ギャラリーを出ると、ロビーにはたくさんの人が集まっていました。
 オープニングパフォーマンスが始まるようです。
 1階へ降りて、観客の一員に。

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 階段の踊り場に登場したのは、ダンサーの康本雅子さん。
 笑顔で自己紹介し、パフォーマンスがスタート。
 踊り始めると、たちまち満ちていく緊張感。
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 上演中、人の出入りでビルの自動ドアが何度も開きますが、康本さんはもちろん、観客の緊張もとぎれない。入ってきた人が目を見張り、また観客になっていく。外を歩く人も覗き込んでいました。

 動くアートやパフォーマンス。
 写真と文で、うまく伝えられたでしょうか。
 ぜひ会場を訪れて作品を直に感じてください。

 SMBCパーク栄では来年1月26日に、岡登志子さん、中村恩恵さん、垣尾優さんらダンサーと内橋和久さんの音楽によるコラボレーション「即興45min.無の地点」が行われます。また1月30日には朝日神社境内で、鬼頭哲ブラスバンドが演奏します。

各地区のスケジュールと主な会場は以下の通り。
●名古屋市街地=広小路プロジェクト
2009年12月4日~2010年1月31日
会場 SMBCパーク(名古屋市中区錦3-25-20)
   中央広小路ビル(名古屋市中区錦3-21-18)
   朝日神社境内(名古屋市中区錦3-22-21)

●奥三河地区=東栄町プロジェクト
2009年12月5日~2010年1月24日
会場 旧新城東高校本郷校舎(東栄町大字本郷字上桜平28)
   東栄町立東部小学校(東栄町大字下田字軒山13-7)ほか

●名古屋市街地=堀川プロジェクト
2010年1月5日~3月7日
会場 東陽倉庫テナントビル(名古屋市中区栄1-2-45)
   ナゴヤインドアテニスクラブ1階(名古屋市中区栄1-2-52)
   ほとりす なごや納屋橋(名古屋市中区栄1-1-5)
   水谷邸(名古屋市西区那古野1-22-9)
   円頓寺商店街ほか

●常滑地区=常滑プロジェクト
2010年2月6日~3月7日
会場 名古屋芸術大学常滑工房(常滑市栄町2-53)
   廻船問屋瀧田家(常滑市栄町4-75)
   中部国際空港セントレア(常滑市セントレア1-1)ほか

●豊田地区=豊田プロジェクト
2010年2月4日~3月14日
会場 豊田市美術館(豊田市小坂本町8-5-1)
   喜楽亭(豊田市小坂本町1-25)ほか

●一色町佐久島=佐久島プロジェクト
2010年2月27日~3月14日
会場 弁天サロン(一色町大字佐久島字西側41)
   西渡船場界隈・大島桟橋界隈ほか



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今日、名古屋でやっていたあいちアートの森にいってみた。栄の真ん中でアートが楽しめるイベントである。 全ての展示をみたが、その間会った観覧者ゼロ。来年にあ... 続きを読む

コメント

ゆっきーな | 2009年12月25日 10:46 | 返信
植え込みの中の松岡徹さん作品の地蔵様は「佐久島地蔵」ですよ。
佐久島にも3体います。島内のどこかにちらばっています。
いつでもみることができますのでぜひ捜してみてください。

Author Profile Page タケモト からゆっきーなへの返信 | 2009年12月25日 13:15 | 返信
「佐久島地蔵」情報、ありがとうございます。
見にいきます。

ところで当ブログの記者が夏に佐久島を訪れた際、
佐久島地蔵に出会い、感動していたことが判明しました。
「佐久島アートピクニック2009」にリポートが載っています。
楽しい記事ですので、こちらもぜひ。

また気になる記事がありましたら、
ご指摘、アドバイス、よろしくお願いいたします。

小牧やっとかめ | 2010年1月 6日 16:11 | 返信
きのう出かけた「あいち文化の森・広小路プロジェクト」の出展作家を検索していて、このサイトを見つけました。

長者町のイベントから興味を持ち始めて、ちょっと東栄町は遠いですが、きのうからの堀川プロジェクトへは近いうちに行くつもりです。

あと、小牧の記事も読みましたと、執筆者に伝えておいてください。

Author Profile Page タケモト から小牧やっとかめへの返信 | 2010年1月 6日 17:08 | 返信
コメントありがとうございます。もうすぐ「堀川プロジェクト」の記事もアップします。お時間のある時にでも、見ていただけるとうれしいです。現代アートは楽しみ方、感想も随分、違う気がするので、多くの方の印象を聞いてみたいものです。

小牧の記事を書いたマツモト記者に伝えました。「読んでいただいて、ありがとうございます」と喜んでおりました。
また気になる記事がありましたらコメントよろしくお願いいたします。

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