(取材日:2010年8月23日)
花の生産が盛んな愛知県。しかし、取扱量が日本一の鉢物の市場が豊明市にあることはあまり知られていない。豊明花き市場は鉢花、観葉植物、蘭など観賞用植物を主体とした花き市場で年間取扱高130億円。花は全国から集まり、1日80万鉢、一番多い母の日前で1日200万鉢が売られている。
業者じゃないと入れないと思っていた豊明花き市場に、セリが行われる月・木曜日を含めた平日、一般人のための見学コース(1週間前までに要予約)があると記者が知ったのは最近のこと。小売がないのは残念だが、花が少ないこの時期、綺麗な花が見たいと市場に向かった。
名鉄本線豊明駅から徒歩1分。
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電車の中からも見える愛知豊明花き地方卸売市場。
日本一だけあって、とにかく広い!東西100メートル、南北150メートル。ナゴヤドームのグランドとほぼ同じ大きさだという。
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場内の床面には番地が書かれてあり、台車の行き先は貼ってあるシールですぐに分かるようになっている。白い壁は、"特別室"。市場内の一部は快適室温を保つための透明カーテンで区切られており、胡蝶蘭やカトレアなどの蘭が中心に保管されている。
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北側の搬出口は、冬に北風が入りにくいよう、西側の搬出口よりも小さい。8月は取扱量が最も少ない時期で、これがゴールデンウィークごろだと8月の8~10倍の台車が並ぶという。![]()
こちらは観葉植物のための屋根。冬はこのビニールチューブをふくらませて、暖かい空気を逃さない。
花にとって最適な環境をつくるための配慮が至る所に。しかし、屋上にスプリンクラーで地下水を散水しているものの、冷房がないので作業する人はみんな汗だく。
いよいよセリ会場へ。円形劇場のような階段状の買受人(買う人)席の前の壁に種類別に6つの画面があり、商品の画像と鉢の大きさ、生産者、生産地、鉢数などの情報が写る。セリは「下げゼリ」といって、セリ人が付けた金額から、どんどん値が下がっていき、下げ止まりが落とし値となる。値が下がっていく映像を見ると、まるで「欽ちゃんの仮装大賞」の得点パネルの逆バージョン。買受人は前日に実物を下見しているので、目星を付けた商品が出品されると座席に設置されたタッチパネルで入札する仕組みになっている。![]()
セリは午前8時に始まり、早いときは午前10時、遅いときは午後3時ごろまで。今でこそ機械ゼリは一般的だとのことだが、豊明で業務を開始した平成8(1996)年当時、画像ゼリと呼ばれるこのシステムを世界で初めて開発、導入したのが豊明花き市場。最初は「下げゼリ」ではなく魚市場や野菜市場のような一般的な「上げゼリ」だったそうだが、余りにも時間がかかるため「下げゼリ」になったそうだ。
セリ会場の下部分。黒いポロシャツのセリ人の横をスーパーのレジのように商品が通っていく。![]()
セリ会場を反対側から見る。商品の流れるゾーンは分野別に6レーンあり、それぞれのセリ人が、セリの最初の値段を設定する。セリ落とされた商品は台車ごとに後ろに流れていき、搬出口まで運ばれていく。
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豊明花き市場の場内にはいろいろな花きが植えられていて、見本庭園のよう。帰り際、永田晶彦理事長が、エントランスサブガーデンにある面白い木を見せてくれた。「タラヨウ」別名、郵便の木。郵便局のシンボルツリーでもある。
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葉っぱの裏に先のとがったもので傷を付けると、それが黒くなって残る。![]()
エントランスメインガーデンのコニファー(鑑賞性のある針葉樹)とスイレンの花。![]()
市場でさまざまな花を見て、蘭にも観葉植物にもたくさんの種類があり、いろんな楽しみ方ができるのだと学ぶことができたと同時に、花を知ることは心を豊かにすることなのだと発見できたひとときだった。
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