イタリアレストランで「高糖度トマト」を食べて感動して以来、にわかトマラーになってしまった。スーパーで変わったトマトだと思って喜び勇んで近づいたら実は赤ピーマンでガッカリ・・・なんて経験をしながら、おいしいトマトを求めるうちに行き当たったのが東海市の「一太郎翁とまと記念館」。今年9月には隣に野菜パン工房「とまとの花」がグランドオープンするのを前に、現在はプレオープン中だという。どんなトマトに出合えるのか?お腹をすかせて出掛けた。 名鉄聚楽園駅から徒歩約7分。住宅街の中に突然、白亜のお城が!これが「一太郎翁とまと記念館」。周辺は普通の家ばかりなので、かなり目立つ。
「とまと記念館」は、カゴメ株式会社の創業者である蟹江一太郎さんが、明治32(1899)年、この地で初めてトマトなどの西洋野菜を栽培したことを記念したミュージアム&レストラン。一太郎さんの孫で元カゴメ社長の蟹江嘉信さんが私財を投じて建設、昨年4月にオープンした。
入り口の左側にある蟹江一太郎顕彰碑。この色の石を探すのに大変苦労したそうだ。夜にはライトアップされ、より赤い石に見えるという。
スタッフから恭しくお迎えいただき、エレベーターで3階のフレンチレストラン「ソル・エ・ソレイユ」へ。「ソル・エ・ソレイユ」とは「大地と太陽」という意味。2階には一太郎さんがレストランでトマトソースを分けてもらい、その味を研究したという名古屋ホテルの雰囲気を再現した貴賓室「クラブ・リッシュ」がある。
「ソル・エ・ソレイユ」はランチが2500円、3500円。ディナーが3500円、6500円、1万2000円のコースのみ。地元の野菜をふんだんに使い、素材そのものの味を生かしたこだわりのフレンチのフルコースが味わえる。
メーンの肉料理にも、野菜がたっぷり。
食事の後は1階にある「一太郎翁記念展示室」へ。一太郎さんゆかりの品物が展示してあり、一太郎さんがどのようにトマト加工の道を切り開いていったのかを映像で知ることができる。
一太郎さんが西洋野菜を栽培しはじめたころ、キャベツやレタスなどは売れてもトマトだけは売れ残っていたとのこと。結局はそれがトマト加工への道へとつながるわけだが、トマラーの記者としては「こんなにおいしいのに、なぜ?」との思いが渦巻く。
同じ1階のギャラリースペースでは現在「茶畑和也とまと展Ⅱ」(~8月30日)を開催中。1階展示室とギャラリーは、開館時間であれば誰でも無料で観覧できる。
記念館の横には「大城の野菜畑」と名付けられた温室があり、珍しい品種のトマトや、加工用のトマトが育てられている。食べたい衝動に駆られるが、食べてはいけない。
野生種のリコペルシコン・ピンピネリフォリウム
初期の加工用トマト「愛知トマト」。
9月にグランドオープンする「野菜パン工房とまとの花」へも寄った。
ホウレンソウ、ニンジン、カボチャのテーブルロールセット(8個入り600円)や、トマト食パン(700円)、トマトデニッシュ(200円)、知多小麦を使用した知多産食パン(500円)など、旬の野菜を素材にした添加物を使わないパンが並ぶ。どれもこれもみんなおいしそう!
「石窯式オーブンを使った本格志向で、安心して食べられるパンをご提供しています。グランドオープンのころには、野菜をふんだんに使ったサンドウィッチなども出す予定です」と支配人の天池雅司さん。
トマトゆかりの地で、石のトマトから食パンのトマトまで、いろんなトマトに出合えて"満腹"になった記者。腹ごなしに散策した聚楽園公園の大仏さまがトマト色に見えた 。
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