蟹江町~「須成祭」間近の1日に密着(午前)

(2010年8月1日取材)
祭の準備をたずねて街の熱気を伝える「祭の直前シリーズ」。
本日は蟹江町の「須成祭」の準備を取材します。
須成祭は蟹江町北部にある冨吉建速神社と八劔社の祭礼で、500年ほど前から行われていると伝えられています。
今年は8月7日(第一土曜日)に「宵祭」、翌8日(日)に「朝祭」が行われます。 b yoimaturi.jpg
宵祭では提灯をつけた幻想的な巻藁(まきわら)船が川を進みます。
御葭橋での仕掛け花火も見どころです。
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朝祭では梅花・桜花で飾られた車楽(だんじり)船が、蟹江川に浮かび優美な姿を見せます。
船の上に乗った高砂人形や、投げ花を楽しんでください。

さて須成祭は別名「100日祭り」とも呼ばれていて、宵祭・朝祭の前後にも様々な行事があります。
最初の行事とされる「稚児定め(朝祭の22日前)」から最後の行事「棚下ろし(朝祭の77日後)」まで、100日に及ぶ行事のほぼ全てが、地元の人の手で行われています。
形を変えずに伝承されている部分が多いことから、平成14年に文化庁から「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」の選択を受けています。
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記者が訪れたの8月1日(日)。
朝祭の一週間前には、「葭刈」という大切な行事が行われます。
これは白い衣装に身を包んだ若者が舟で蟹江川を渡り、葭を刈ってくる行事です。
刈ってきた葭は祭の時、神様が降臨する御神葭様(おみよしさま)となり、朝祭の翌日、穢れを託して川に流されます。
宵祭、朝祭、葭刈は愛知県の無形民俗文化財に指定されています。

今回は蟹江川を下る葭刈の舟を追い、さらに祭で使用される船を組み立てる「船からみ」の様子を取材させていただきました。
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冨吉建速神社と八劔社は以前、当サイトの記事「水郷の街・蟹江町を歩く」で紹介しました。
葭刈の準備はここで行われています。
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朝、6時30分ですが、すでに忙しく動く人たちが。
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皆さんが作っているのは「鳥の子」という豆を入れたおにぎり。
葭刈舟が各所に訪れた時に、お礼に配るためのもの。
黄色いおにぎりはクチナシで色付けされているそうです。
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葭刈を担当するのは、今年1月に成人式を迎えた若者たちです。
左から紹介します。
クールに佇む神田智文さん。静かな表情にも自信が伺える服部翔一さん。笑顔の山田尚実さん。
昨年は7人だったそうですが、今年は3人。責任重大です。
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いよいよ乗船です。
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神社を出てすぐ。太鼓を乗せた舟が接岸されていました。
午前7時。葭刈に出発です。
このまま七つの橋をくぐり、葭刈場に向かいます。
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出発する頃には天王橋の上や、川沿いにたくさんの人達が。
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みなさんの目当ては「ちまき投げ」。
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葭刈の若者が投げるちまきを手にすると、病気にならないとの言い伝えがあります。
このちまきも須成地区の皆さんが一つ一つ手づくりしたもの。
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取れたら大人だって大喜びです。
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舟は御葭橋に差し掛かりました。こちらにもたくさんの人が待っています。
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葭刈舟は橋の下を通れますが、宵祭、朝祭の祭船は高さがあるので、通れません。
そこで御葭橋は年に1度、お祭の時だけ跳ね上がるのです。
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葭刈舟の横の2台並んだ船を覚えておいてください。
午後の取材の主役です。
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飾橋です。
宵祭、朝祭の祭船は、この飾橋から御葭橋を通過し、天王橋の方へ上っていきます。
飾橋はここで車楽船を飾ったことから名付けられたそうです。

橋や両岸にちまきを投げつつ、ゆっくりと進む葭刈舟。
記者は蟹江町ガイドボランティアの加藤さんの協力を得て、車で南へ先回り。
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残り四つの橋を越えた先にある舟入地区の「蟹江川水辺スポット」。
舟入の方々が出迎えの準備をしています。
朝の7時30分くらいから集まっていたそうです。
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葭刈舟が来ました!
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舟入の皆さんが労い、須成からお礼の鳥の子とちまきなどを手渡します。
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しばしの休憩をとり、再び舟に。
手には舟入の皆さんにいただいたお菓子。
これを食べて元気を取り戻し、さらに川下へ向かいます。
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かごを下ろして、ちまきを入れてもらう人も。
もう10年以上、この方法でちまきを貰っているのだそうです。
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蟹江川河口から宝川を少し上り、弥富市亀ヶ地の岸の近くに笹を立てます。
毎年苦労するそうなのですが、今年はスムーズに刺さったみたいです。
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上陸して弥富市亀ヶ地、四郎兵衛にご挨拶に伺います。

かつて蟹江町で十分な葭がとれなくなった時に、旧十四山村の人が葭刈場を提供してくれたことが始まりだそうです。

ご挨拶の後は、いよいよ刈り取りです。
ここから先は舟で一緒に葭刈場まで入っていかないと撮影できません。
密着はここまで。
「船がらみ」を見ながら、帰りを待ちましょう。


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コメント

Author Profile Page タケモト から加藤俊男への返信 | 2010年8月 5日 12:08 | 返信
コメントありがとうございます。弥富へのご挨拶とか、祭の長い歴史の中の出来事が、そのままの形で残っていることが興味深かったです。100日の過程を丁寧に取材することができれば、もっと須成祭の魅力を紹介できるのでしょうが、力不足で申し訳ありません。祭の成功をお祈りいたします。また気になる記事がありましたらコメントよろしくお願いいたします。

加藤俊男 | 2010年8月 4日 20:39 | 返信
連日猛暑の中での取材、ご苦労様でした。
須成100日祭も予定どうり進行しています。
ブログ効果で一人でも多くの方々に、この祭礼の魅力を見て頂ければ幸です。期待しております。

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