真夏の夜を彩る勇壮な万燈の舞!~刈谷万燈祭

(2010年7月12日取材)

夏は祭の季節です!
「LET'S GO!あいち」にも祭の準備で盛り上がる各市町村の記事が増えてまいりました。
本日もおすすめのお祭を紹介させていただきます。
その名も「刈谷万燈祭(まんどまつり)」。
bsinsakae.jpg
刈谷市銀座にある秋葉社の祭礼で、火難防除、町内安全を祈願する祭です。
宝暦6年(1756)年に建立された秋葉社は、火伏せの神として信仰を集めています。
安永7(1778)年頃の祭礼から笛や太鼓にあわせて万燈が登場し、これを起源として昭和の初期頃から「万燈祭」と称されるようになりました。
また雨乞いの結果、祈願成就を喜び、家にある行燈を持ち出し、神社で舞った事が始まりとも言われています。
平成12(2000)年に愛知県の無形民俗文化財に指定されています。
bsinsakae wakasyuugasira.jpg
万燈とは竹と和紙で作られた張り子人形を色鮮やかに彩色したもの。
多くは歌舞伎絵や武者を、かたどっています。
大きなものでは高さ約5メートル、幅約3メートル、重さ約60キロにもなりますが、刈谷万燈祭の凄いところは、この万燈を若衆が一人で担ぎ、お囃子にあわせて舞うのです。
勇壮で幻想的な"奇祭"として年々、人気が高まっています。
baisin.jpg
今年は7月31日(土)8月1日(日)の2日間。
祭の初日を「新楽(しんがく)」、2日目を「本楽(ほんがく)」といいます。
新楽は氏子町の七町(銀座、司町、新栄町、寺横町、東陽町、広小路、広小路五組)に加え、市内の各企業や地区も参加し、盛大に行われます。
調子の良いお囃子「ちゃらぼこ」の響きに乗って、十数基の大万燈と多数の子ども万燈が市内を所狭しと練り歩きます。
bkodomosinzenmai.jpg
本楽では氏子七町の万燈が秋葉社の境内で舞を奉納します。
奉納舞のお囃子は、ゆったりとした「ちりり」が奏でられます。
bbDSC_0060.jpg
本日、取材させていただくのは寺横町の万燈作り。
この建物は「寺横万燈蔵(まんどぐら)」。
刈谷の各町にこういった万燈蔵があるのです。
bDSC_0064.jpg
入り口付近で作っている皆さんに「大きいですね」と声をかけると「これは子ども万燈です」との答え。
そうです、大人用はもっともっと大きいのです。
bDSC_0120.jpg
こちらが若衆の持ち上げる万燈です。
大きさが分かるように刈谷万燈保存会の皆さんに前に立っていただきました。
これを一人で...。
「これは昨年作った万燈で、今年の祭にも登場します」と保存会の内田さん。
「氏子町の七町は毎年、2基ずつ万燈を出します。1基が新作。もう1基が和紙などを張り替えて、色を塗りなおした前年の万燈です」
ちなみに万燈のテーマは「鬼若丸の鯉退治」。
後の武蔵坊弁慶がやんちゃだった幼少時のエピソードです。
bDSC_0041.jpg
鬼若丸の隣にはさらに1年前の万燈が。
ところどころ紙がはがれて満身創痍。
今年は皆さんの舞いの練習に使われているそうです。
「万燈は2年間、祭で活躍した後、3年目は練習用に使われて役目を終えます」
2度の夏をともに舞った万燈ですから、寺横町の皆さんには愛着があるでしょうね。
3年間ご苦労様でした。
bDSC_0091.jpg
今年の新作は製作の真っ最中。
本体の骨組みは、かなり出来ています。
bDSC_0103.jpg
骨組みに糊を塗った和紙を丁寧に張っていきます。
「寺横町の糊は木工用ボンド。町によって糊も違います。骨組みを縛る紐も、ビニールだったり、凧糸だったり様々。それぞれの町で培ったノウハウで自由に作っています」
bDSC_0099.jpg
写真は下絵に沿ってロウを塗る「ロウ引き」。
ロウ引きを行うと、きれいに彩色することができます。
bDSC_0115.jpg
ロウ引きの横では、ロウを溶かす機械を緊急修理中!
bDSC_0049.jpg
彩色は10色くらいをベースに、混ぜ合わせて色を増やします。
bDSC_0078.jpg
さて、寺横町の今年のテーマは何でしょうか?
蔵の2階に登って全体像を見てみましたが、まだ分かりません。
bDSC_0054.jpg
では発表します。
今年のテーマは...「花魁(おいらん)」です!
艶やかな美女と大蛇がモチーフ。
鬼若丸と並ぶと絵になること間違いなし。
bDSC_0128.jpg
万燈作りは、いろいろなパーツが部分製作され、後で組み合わされていきます。
これは蓮の花でしょうか。
bDSC_0135.jpg
奥を見ると、紙張りが終わったパーツが合体を待っています。
左が蛇の頭、奥は着物の帯、右は高下駄。下駄の上には足が乗っています。
bDSC_0114.jpg
パーツと本体のバランスをチェック。
bDSC_0029.jpg
万燈の内側には、たくさんの電球が配線とともに取り付けられます。
bDSC_0020.jpg
「蔵の明かりを消して、光らせてみましょうか」との、ありがたいご提案。
カメラを構えると、蔵の明かりがゆっくり落ちていきます。
bDSC_0012.jpg
和紙の奥から柔らかで力強い光。
万燈が宵闇の中、豪快に舞う姿が目に浮かびます。

「愛知万博など多くのイベントで舞を披露し、知名度も上がってきました。伝統を守りながら、さらに多くの人が参加できる祭になるよう盛り上げていきたいと思います。観光客の方が万燈担ぎを体験できる『ふれあいタイム』など企画もいろいろ。ぜひ天下の奇祭を楽しんでください」

刈谷万燈祭のスケジュールはこちらで!→ http://www.kariya-guide.com/


関連記事

トラックバック

この記事へのトラックバックURL: http://www.lets-go-aichi.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/398

コメントを入力する

  

このページの上へ