(2010年6月20日取材)
「レトロでんしゃ館」に取材にきた私、同館係長の坪内高幸さん(62)にお話を聞くことができた。坪内さんは昭和41年(1966)に名古屋市交通局に入り、市電、市バス、地下鉄の車両整備ひとすじ。車両の生き字引である。
「印象深い車両はまず1200型。ボディはリベット打ちで木製の床が波打っていましたね」
これが館内に掲示されている1200型の古い写真。
1200型の1204号車(昭和2年製造)は豊橋鉄道に譲渡されて、豊橋市内を走り、そのレトロな佇まいが人気を呼んだ。平成19年(2007)に廃車となって現在は豊橋市こども未来館に展示されている。
「昭和31~44年に活躍した超軽量車の800型も思い出があります。通常の市電はモーターが2つで1つが故障しても動くことができた。800型は軽量化のためにモーターが1つ。故障したら動かないので整備に気を使いました」
さて「レトロでんしゃ館」のもう一つの見所が市電・地下鉄の関連品。
鉄道ファンにはたまらない市電グッズの数々―。
こちらは50年前の制服・制帽―。
これは地下鉄旧栄運転指令室の東山線列車運行表示盤―。
極めつけは、これ。
昭和49年(1974)3月に市電が完全廃止されるまでに、順次路線が廃止されていった。余った車両80両が魚礁として昭和44年(1969)から47年(1972)にかけて伊良湖岬の赤羽沖に沈められた。平成12年(2000年)にテレビ局が番組で取り上げて、海中から引き上げた車体の一部がこれだ。古代の刀剣のように見える。
館内の壁面には懐かしい車両の写真や市電・地下鉄の年表などが展示されていて勉強になる。
さて、最近一番の人気コーナーは鉄道模型のジオラマ。
名古屋のランドマークの間を鉄道模型が走行。休日には行列ができる盛況ぶりだ。
また同じ敷地内にある名古屋市交通局の日進工場見学(予約制)も人気。
「最近は、働きたいので事前に見学に来たという方もいます」と坪内さん。
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