「桶狭間の戦い」から450年~合戦の地を行く(豊明市編)

 織田信長が今川義元を破り、日本史の転換点となった桶狭間の戦いから450年―。愛知県内のゆかりの地を訪ねるシリーズの2回目は、6月5、6日に「桶狭間古戦場まつり」が開催される豊明市へ。(2010年5月17日取材)
 名鉄中京競馬場前駅を降りて、駅西側の国道1号を渡ると「桶狭間古戦場祭」と書かれた巨大な幟が目についた。幟はためく下、公園とその周辺が国指定史跡「桶狭間古戦場伝説地」である。

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 「こんにちは。よろしくお願いします」
 地元の「桶狭間古戦場祭館桶狭間保存会」(内藤四郎部会長)のみなさんが出迎えてくれた。同会の前身は、大正期の中頃から毎年、墓前祭・霊前祭を行ってきた。戦後、行政の協力を得て、史跡の保存や祭りの運営に携わっている。冗談が絶えない陽気で、温かい保存会の方たちに、ゆかりの地を案内していただくことになった。

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 前回のおさらいになるが、桶狭間の戦いがあったのは永禄3年(1560)、旧暦の5月19日。駿府(静岡県)から進軍してきた今川軍を織田軍が急襲、義元を討ち取った。現在の豊明市と名古屋市緑区にまたがる一帯が戦場となり、両地域に史跡がある。
 さて豊明市の桶狭間古戦場伝説地には江戸時代から明治時代に掛けて建てられた多くの石碑があり、昭和12年(1937)に国の史跡の指定を受けた。
 写真右が昭和16年に建立された史跡指定標柱―。

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 古戦場伝説地には「七石表」と呼ばれる、武将たちが戦死した場所を示す7つの石碑がある。明和8年(1771)に尾張藩士によって建てられた。
 「一号碑」が義元の戦死した場所を示したもので、「今川上総介義元戦死所」と刻まれている。

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 「二号碑」(写真右)は今川の重臣、松井宗信の戦死の場所。

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 「三号碑」以下は氏名不詳である。
 これは明治9年(1876)に「一号碑」近くに建てられた義元の墓。

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 こちらは文化6年(1809)に津島の神官が建てた記念碑「桶狭弔古碑」。「古戦場が放置されているので、その由来を明らかにする」という趣旨が記されている。

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 公園部分と道路を隔てた竹林の中に仏式の義元の墓碑がある。

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 そのそばにあるのが「お化け地蔵」―。

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 地元で「白装束で白馬に乗った義元公之亡霊が出る」と伝わったため、嘉永6年(1853)に尾張藩士が建立した。
 竹林の隣が高徳院である。

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 桶狭間古戦場まつりでは義元公霊前祭や合戦再現劇など多彩な催しが行われる場所だ。

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 祭りの詳細なスケジュールはここへ。市内のゆかりの地でも各保存会などによって、さまざまなイベントが展開される。
 これが昨年の祭りの合戦再現劇の様子。

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 「古戦場まつりは義元公や多くの戦死者の霊を慰めるものでもある。以前は地元の祭りという風潮だったが、年々、お客様が増えている。豊明市全体の祭りとしてもっと充実したものにしたい。戦いから450年という節目の年を機に、まつりと史跡の存在を広く全国にPRしたい」と内藤部会長。
 これは昨年の祭りの武者行列(信長隊)と子供武者の様子。

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 保存会のみなさんの案内で他の史跡を巡ることにした。
 古戦場伝説地の南、公園の一角にあるのが「鷺之森碑」―。

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 信長が桶狭間への進軍の途中で熱田神宮に戦勝祈願したことは良く知られている。その際、「2羽の白鷺が社殿から飛び立って、信長軍を今川軍の小憩地近くまで導き、森で羽を休めた」という伝承に基づいて、明治9年(1876)に、羽を休めたという場所に建立されたのがこの碑である。
 そこから東に向かい国道1号をまたぎ、住宅街の中の小高い丘の上にある「戦人塚」を訪ねた。

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 近くにある曹源寺の和尚の命で戦死者を集めて埋葬供養した塚。石碑は元文4年(1739)の180回忌の供養祭に建碑されたといわれる。古戦場伝説地とともに国の史跡に指定された。
 戦人塚を後にして、さらに東へ。沓掛城址へ向かった。合戦前に義元が宿泊した城の跡である。本丸跡は芝生公園になっていて、若いカップルが木陰でランチを楽しんでいた。

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 兵どもが夢の跡―。ここで義元はどんな夢を見たのであろうか?


 


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コメント

Author Profile Page 長坂 から水郷楽人への返信 | 2010年6月 4日 10:15 | 返信
ブログにも書きましたが、保存会の皆さんは「子供心」を忘れない面白い方たちばかりで、祭りを楽しんでいる気持ちが伝わってきました。祭りの中身も年々、パワーアップしているので是非、お出かけください。

水郷楽人 | 2010年6月 3日 17:50 | 返信
この祭は5年ほど前に見学したことがあります。その時から地域上げての手作りの祭で、いろんな意味で参考になりました。とても魅力的な地域のイベントですね。

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