名古屋に新しい美術館誕生! 「ヤマザキマザック美術館」

(取材日:2010年4月27日)

◆地下鉄・新栄駅直結! 雨でも傘いらずの美術館
2010年4月23日、名古屋市東区に新しい美術館が誕生しました。『ヤマザキマザック美術館』です。愛知県に新しい美術館ができるのは久々のこと。新しモノ好きのマツモト、うれしくてさっそくお邪魔してみることにしました。
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取材日の4月27日は、あいにくの雨天でした。でも、ここへは地下鉄で向かえば大丈夫! 傘いらずで美術館に到着できるのです。ヤマザキマザック美術館は、地下鉄東山線・新栄町1番出口直結。改札口を出ると、すぐ目の前に美術館への入口があるのです。正面にエレベーターとエスカレーターが、左手に階段があります。
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「4月23日の開館日には開館時間前からたくさんのお客様が並んでくださり、特別に10分早く開館させました。一番乗りは、知多からいらしたお客様でしたね。今のところ愛知県内からいらっしゃるお客様が多いようです」とおっしゃるのは、ヤマザキマザック美術館・広報担当の足立明日香さん。それではさっそく美術館の中を拝見してみましょう!

◆日本初の無料音声ガイド、"ユニバーサル方式"を導入
ヤマザキマザック美術館は、建物の1Fにチケット売り場とミュージアムショップがあり、4Fがアール・ヌーヴォー&アール・デコ時代のガラス工芸品、家具を展示するスペース、5Fが絵画展示スペースになっています。1Fからまずエレベーターで5Fへ昇り、4Fを鑑賞する流れです。

ミュージアムショップには、図録や展示作品をモチーフにしたオリジナルグッズが並んでいます。人気はポストカードやクリアーファイルなど。
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ミュージアムショップの前に展示室へと向かうエレベーターがありますが、作品鑑賞に旅立つ前に、コレに注目!
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作品を解説してくれる音声ガイドシステムです。なんと、無料で利用できちゃうのです。鑑賞は、ぜひ、これを受け取ってから旅立ってください。

この音声ガイドシステム、無料で借りられるうえ、わかりやすく簡潔な作品解説を聞くことができて、マツモトもかなり勉強になりました。実際、来客アンケートでも、「無料音声ガイドシステムがよかった」という声が多いのだそうです。この日、鑑賞途中に周囲を見渡すと、音声ガイドのヘッドフォンをつけた人が90%以上。きっと、ただ眺めるだけではわからなかった作品の魅力に気づくことができますよ。

音声ガイドの無料サービスは海外での美術館ではメジャーなスタイルで、"ユニバーサル方式"と呼ばれています。日本でも音声ガイドサービスを導入している美術館はほかにもありますが、無料サービスを行っているのは、国内ではとても珍しいこと。そういう意味でもぜひ!体験してみてほしいのです。

◆作品が生まれた当時の"サロン"の雰囲気を再現
5Fの絵画展示フロアで最初に目にするのがこの作品です。コレクションの原点になったという、ピエール・ボナール『薔薇色のローブを着た女』(1918年)です。
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ヤマザキマザック美術館は、ヤマザキマザック会長・山崎照幸さんが収集した、18世紀から20世紀までのフランス美術コレクションを中心に収蔵する美術館。とくに、これまで日本ではあまり紹介されることがなかったオールドマスター――ヴァトー、ブーシェ、フラゴナール、シャルダンといったロココ時代の作家作品が多く集まっており、国内未公開だった作品も多いのが特徴です。館内を1周すると、フランス美術の歴史・200年の流れを追うことができる構成になっていて、赤の部屋から始まり、時代の変遷とともに、黄、青へと、部屋の色が変わっていきます。
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落ち着いた色合いの板張りの床、シャンデリア、海外から取り寄せた壁紙......。館内にいるだけで、とってもリッチな気分に浸れます。この、こだわりの空間づくりもヤマザキマザック美術館ならではのもの。18、19世紀のフランスでは、芸術作品は邸宅――いわゆるサロンで公開され、招かれた人だけがゆったりと鑑賞できるものだったといいます。たんに作品を並べるだけではなく、当時のサロンの雰囲気も再現し、見る人が丸ごとその時代にタイムスリップできるように...という粋な計らいがなされているのです。

しかも。展示してあるのは古く、貴重な作品ばかりでありながら、額装には、ガラス板やアクリル板が見当たりません。これもまた「作家の筆使いや色彩を、できるだけ間近でありのままに鑑賞してほしい」との思いから外してあるのだそうです。作品を覗き込むと、絵の具を幾重にも塗り重ねて試行錯誤を繰り返している人がいれば、ささっと軽いタッチで筆を走らせている人も。むき出しのキャンバスの前に立つと、ついつい作家の人柄まで推察してしまい、楽しくなってきます。みなさんもぜひ、音声ガイドとともにいろいろな角度から作品を眺めてみてくださいね。
(下の作品は、モディリアーニの『ポール・アレクサンドル博士の肖像』)
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◆アンティークオルゴール実演もある4F「アール・ヌーヴォー&アール・デコ企画展示フロア」
美術館4Fは、ガレ、マジョレル、ドームなどのアール・ヌーヴォー&アール・デコを代表する作家たちのガラス工芸品、家具が展示されています。まず、目を奪われるのが、デュマの『ダイニング・ルーム』。
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家具はぜひ、いずれも細部までじっくり眺めてみてください。意外なモチーフが使われていたり、こっそり忍ばせてある遊び心に、ニヤリとさせられることも多いです。

そして、デュマのダイニング・ルーム向かいには、ひっそりとこんなものが。これはいったい...? 10.jpg
正解は、1870年頃にアメリカで作られた糸ノコ盤でした。足踏み式で、全体の造形もかわいいですよね。アールヌーヴォーの家具にほどこす象嵌加工の際に、こういった機械を用いたのではないか?といわれています。

ほかにも1889年のパリ万博出品以来、モノクロ写真1枚を残したまま行方不明になっていた、エミール・ガレの『菫文花器』(1889年・写真左)や、赤い虫を狙うカエルの表情がユニークなペン皿『緑色の善良な小市民』(1900年・写真右)など、心引かれる作品があちこちに。
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と、音声ガイドを聞きながらのんびり鑑賞していると、「よろしかったら、これからオルゴール演奏が始まりますので、どうぞ」とスタッフの方に声をかけられました。

時間は15:00。フロア内に1台、ディスクオルゴールが展示されているのですが、これが毎日15:00から実際に稼動し、演奏してくれるのだそう。
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ドイツのポリフォン社製のオルゴールで、中には10枚のディスクが入っています。何が演奏されるのかは当日のお楽しみ! この日は「ボルドーの小さなワイン」「ブラームスの子守唄」の2曲を聴くことができました。何を隠そう、大のディスクオルゴール好きでもあるマツモト、2曲目を聴いているうちに涙が...。アール・ヌーヴォーの家具に囲まれながらオルゴールの深く温かい生音を聴けるとは思いもよらず、ついじーんときてしまいました。なんだか得した気分です。

4月23日の開館以降、しばらくは『ヤマザキマザック美術館所蔵作品展』を開催。今後は常設展を中心に、所蔵作品に絡めた展覧会、講演会、演奏会を企画していく予定なのだそう。作品そのものだけでなく、雰囲気もゴージャスなヤマザキマザック美術館。時間と現実を忘れてゆったりと、18世紀フランスのセレブ気分を味わってみてくださいね。


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コメント

Author Profile Page マツモト からヤマザキマザック美術館への返信 | 2011年6月 7日 15:46 | 返信
「ロココの雅 華麗なるフランス宮廷時代」展、私も興味津々です。
関連企画も魅惑的なものが揃っているので、
個人的にでもお邪魔しようかと考えております。

ブロガーのみなさん、チャレンジしてみませんか?

ヤマザキマザック美術館 | 2011年6月 7日 13:46 | 返信
ヤマザキマザック美術館です!
昨年4月23日に開館した当館もようやく1年がたち、4月からは「ロココの雅 華麗なるフランス宮廷時代」展を開催、ロココの絵画や家具、ドレスなどを展示しています。

ヤマザキマザック美術館の魅力は、著作権のない作品については撮影OK!のところにあるのですが、この企画展については、他の美術館からお借りしている作品ということもあり、
いつもは会場内撮影禁止にしております。

なのですが・・・
このたび、展覧会の紹介をしてくれるブロガーに限り!
会場撮影をしていただく機会を持ち、紹介してもらおう!という
「ロココの雅 ブロガー募集」を企画しました。

6月後半、7月前半の週末閉館後(17:00以降)集合いただき、
学芸員が展覧会のみどころなどギャラリートークをします。
その後、会場撮影タイムとなります。

詳しくは、下記サイトをご覧くださるとうれしいです。

http://www.mazak-art.com/cgi-bin/museum/infoeditor/info.cgi?action=data_view&key=005006006000008014000119123115&mode=news

突然失礼しました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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