愛知県人のソウルフードといえば、やっぱり「豆味噌」でしょうか。マルシェもお味噌汁はいうに及ばず、湯豆腐やおでん、煮物、炒め物にと、いろんな料理に愛用。海外旅行には必ずお味噌製品を携帯して、「やっぱり、味噌ってサイコ~!」と異国の地でホッとしたりもします。そんな大好きなお味噌を、見て・食べて・体験するテーマパーク「みそぱーく」が西尾市にあると聞いて、早速出かけてみました~♪
(取材日:2010年2月3日)
◆味噌とたまりの香りに包まれる
「みそぱーく」は、名鉄西尾駅から西へ徒歩7、8分の、街なかにありました。
今回は車で向かいましたが、電車で町並み散策しながらっていうのもよさそうですね。もちろん車の場合も敷地内に駐車場が完備されているので、いずれにしても便利です。
正面の入り口から、路地の先に立派な蔵が見えてきました。
重厚な造りのこの建物はどうやら、レストランのよう。とっても気になりますが、まずは「みそぱーく」の全容を伺うことにしましょう。
迎えてくれたのは、醸造元「はと屋」の社長、鳥山欽示さん。9代目伝兵衛の名前を受け継ぎ、味噌一級技能士などの資格を持つ味噌づくりのプロです。
「はと屋」は創業文久元年(1861年)の豆味噌・上たまり・白しょうゆの醸造元。名古屋や三河地方を中心に料亭、味噌煮込み専門店などプロ仕様の味噌やたまりを作り続けてきた老舗です。そんな自慢の製品を一般にももっと知ってほしいと、敷地内を整備して昨年10月に始めたのが「みそぱーく」です。
「醸造元として情報を発信するのと、味噌やたまりをアピールしたくて。"見る・食べる・体験・買う"、と楽しんでもらえるように、味噌・醤油のテーマパークとして開園しました」と鳥山さん。
ちなみに、「はと屋」の屋号は、先々代の7代目の伝兵衛さんが命名。
当時は「○○味噌」「○○醤油」という名前が普通だった中で、ずいぶんハイカラだったようです。味噌の原料は豆→鳩は豆が好き→豆つながりで「はと屋」という、愛らしく親しみやすい屋号になったそうです。
鳥山さんの案内で味噌蔵へ。扉を開けると、香ばしい味噌の香りと冷気が流れ出てきました。
大きな樽が真ん中の通路を挟んで、ず~っと奥まで並んでいます。おお、これぞ味噌蔵!
「樽の数は20本。六尺桶といって高さは180㎝。杉の板でできています。樽の表に記された年号は明治時代ですから、百年ほど経っています。今ではこれだけ大きな樽を作る人がいないので、大切に使い続けています。自然素材なので菌も住みやすいから、やわらかな味になるんですよ。うちではずっと、この樽で造っています」
なるほど、そうやって伝統の味が守られてきたんですね。
ところどころに、味噌作りの道具なども展示されていて、説明も添えられています。
そこで、今さらながらマルシェ気づきました。味噌ってどうやって作られているのか、よく知らなかった自分に。鳥山さんに簡単にレクチャーをお願いすると、「これを見てもらうと分かりやすいでしょう」と販売所にあるポスターを示して解説してくれました。
豆味噌は、大豆と食塩が主原料。製法は、味噌玉(蒸した大豆を球状にしたもの)に、種麹と香煎(大麦を炒って粉にしたもの)を加えて豆麹を作り、仕込むという独特の方法が用いられているのです。味噌とたまりは基本的に材料は同じで、水分が少ないと味噌、多いとたまりなのだそうです。製造工程を興味のある方は、上の写真をクリックして拡大して見てくださいね。
再び味噌蔵で、石の重しが積み上げられた桶を見上げました。
樽の中には4.5tの味噌、石の重しは2.5tというから、迫力です。
「はと屋」さん自慢の3年醸造味噌の場合、国産大豆フクユタカと瀬戸内海の藻塩を原料にした味噌玉を樽に仕込んで、3年という長い時間熟成させています。発酵と長期の熟成で、大豆の健康パワーがアップして、おいしい味噌ができるのだそうです。
蔵の中を見学していると、味噌づくりとは関係なさそうな意外なものに出遭いました。
それは、三河地方に伝わる「土人形」。
実は、味噌蔵は「土人形のギャラリー」も兼ねています。
お雛さまがあるかと思えば、平清盛や武蔵丸弁慶、七福神があったりと、さまざまです。これらは趣味人だった7代目伝兵衛さんのコレクションの一部だそうです。
一見、異色の取り合わせのようですが、実は豆味噌も土人形も三河地方で生まれ育まれてきた文化です。地元の人の手によって作られ、愛されてきたのだな~と思うと、ヒンヤリ涼しい蔵の中でも、何だか温かいものが伝わってきました。
味噌蔵の見学は随時行われています。
冬のこの時季は味噌の仕込みのシーズンですが、作業がない時は見学可能です。
◆味噌の手作り体験も
「みそぱーく」では、体験工房で「金山寺みそづくり体験」も行われています。
工房で金山寺みそを作り、家庭でもう一回できるモロミを持ち帰ることができます。
参加費は一人1000円。10名以上の団体で申し込むほか、個人でも参加できる日程も月一回ほどあります。
手作り体験、次回はマルシェもぜひ参加してみなくては!
「味噌を学んでもらえる機会を、今後もいろいろ考えていきたい」と鳥山さんは話してくださいました。ブログ後編で登場する味噌料理や味噌のスイーツも開発している鳥山さんですから、これから「みそぱーく」がどんな展開をしていくのかも楽しみです。
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