(取材日2010年1月8、9日)
2010年です。いよいよ8月21日~10月31日に「あいちトリエンナーレ2010」が開催されます。
愛知県はもちろん、全国のアートファンはうずうずしているのではないでしょうか。
現在、名古屋市中区の会場周辺エリアでは、楽しみながらアートに接する「まちなか展開事業」を実施中。
今回は「アートブースを巡るスタンプラリー」を紹介します。
スタンプラリーは参加無料。
名古屋テレビ塔下、久屋大通公園・愛の広場、錦パークビルの公開空地、伏見地下街の4か所に設置されたアートブースを巡ってスタンプを集めます。
最初に訪れたブースで、スタンプを押すための、まっさらな無地の布バックを渡してくれます。
4か所を巡ってスタンプを全て揃えると、素敵な「トリエンナーレ特製しおり」がもらえるのです。
スタンプはアートブースや「まちなか」の歴史的な建築物をデザインしたもので、全26種類。各ブースで好きなスタンプを押してください。
各ブースはわずか1坪のスペースながら、趣向を凝らしたアート作品で道行く人の目を引きつけています。トリエンナーレ本番での、会場移動の予行演習も兼ねて、アートの街巡りを楽しんでください。
それでは、街を巡りながら、4つのアートを紹介していきましよう。
ブースにA~Dのアルファベットがふられているので、その順番通りに行ってみます。
A「鉄板TV」~名古屋テレビ塔下
最初に訪れたのは「鉄板TV」。
名古屋テレビ塔の下に設置された、厚さ1ミリの鉄板でできた放送局です。
1辺2mの真四角な箱の前面を開くと、2倍の大きさのスタジオになります。
トリエンナーレ情報やミュージシャンのライブなどをインターネット配信しています。
司会は新栄で「よろずアートセンターはち」を運営している新見永治さんと、岐阜県羽島市のデザイン会社「デジックス アンド リンク」のウェブディレクター野田利也さん。
この日はCブースに作品を出展するアーティスト百合草尚子さん、小栗沙弥子さんのインタビュー番組を、制作していました。
番組開始に合わせたように、テレビ塔見学に訪れた子供達の元気な声。
そんな街の音も取り込みながら作るのが、青空テレビ局の楽しさでしょうか。
1坪だからゲストの2人も、すぐ横で待機。
目の前にいる司会者2人を、パソコン画面を通して見ています。
番組の様子は、リアルタイムで配信。
わずか一坪のテレビ局ですが、当ブログよりよっぽど早いのです。
うらやましいです。
番組制作は毎週金曜日のお昼。過去の番組も「鉄板TV」HPで見ることができます。
テーブルにある赤いスタンプを押して、次のブースへ向かいました。
B「折々折男(おりおりおりお)」~久屋大通公園・愛の広場
テレビ塔から久屋大通公園を南下して「愛の広場」に行くと、Bブースがありました。
芝生の上に佇むアート作品は「折々折男(おりおりおりお)」。
連続した折り目が面白い、小さなドーム空間です。
物凄く目立つのに、何だか公園の風景に溶け込んで見える不思議なドーム。
制作は名古屋工業大学石松丈佳研究室の伊藤さんと中嶋さんです。
後ろの発電機は暖房と音楽用だそうです。意外と快適な空間なのでしょうか。
時折、吹く強い風にも、計算された折り方で強度を生んでいるのでしょうか、ゆるぎない印象。
ブースの中の人を寒風から守っています。
スタンプ2つめ、ゲットです。
ブースの横に「アートサイクル」を発見。
主に日曜日、街を巡回して「あいちトリエンナーレ」を宣伝しています。
電気文化会館前の出張所にいることが多いとの噂。
この三輪自転車、実は「シークレットスタンプ」を持っています。
スタッフに「シークレットスタンプを押したい」と声をかけてみましょう。
2つ目、4つ目のブースに来た時には「トリエンナーレあめ」がもらえます。
C「アートのイエ」~錦パークビル・公開空地
栄から伏見方面へ進み、Cブースを目指します。
長者町の入り口、近代的なビルの脇に建つ小さな「イエ」が見えてきました。
「N-mark」と「名古屋芸術大学駒井貞治研究室」が制作した「アートのイエ」です。
積層されたセメント板による一坪のギャラリー。
内部はさらに二つの空間に分かれ、2人のアーティストが、それぞれ0.5坪の空間を担当しています。
中を覗き込むと、先ほど「鉄板TV」でインタビューを受けていた百合草さん、小栗さんの作品が展示されていました。
左が百合草さん、右が小栗さんの展示。
中に人が入れないギャラリーは、壁も床も展示スペース。
小さい空間や限られた方向からの鑑賞でも、アイデア次第で豊かなイメージを生むことができるのです。
ぜひ、覗き込んで、繊細なアートを楽しんでください。
ふと見ると隣にはスタンプを押す親子連れ。まだ2スタンプ目の模様。
優越感にひたりつつ、スタンプを押す。
しかし子供の方を見ながら押したせいか、イメージと違う位置に。
やや意気消沈して次へ。あと1か所です。
D「一巻図書 IKKAN」~伏見地下街内
最後のDブースは伏見の地下街にあります。
地下への入り口を見つけました。早速、降りてみましょう。
と思ったら中から、不思議な一団が上がってきます。
「あいちトリエンナーレ2010PR隊」です。
愛知県のみならず、全国各地を回ってトリエンナーレをアピールしています。
実は昨年末も街で見かけたので、写真を撮っておきました。
これが、その写真。
四角い頭の人々は「モタンヒトビート」。
世界の闇を切り開く鍵(正しい矢印)を求め、さまよっているのだとか。
彼らの四角い頭や揺れる身体には「アートなココロ」が詰まっています。
地下街を伏見駅方面へ進むと、商店の一角に「一巻図書 IKKAN」がありました。
ここは漫画や小説の「1巻」のみを置いてある図書館なのです。
名古屋造形大学の学生、出身者4人で結成した「ナッキ新書」のアートです。
懐かしの作品から近作まで。
こうしてデザインの違う一巻だけが並ぶと、何だか混沌とした印象です。
家の本棚を美しく並べている人は、落ち着かない気持ちになるかも。
図書館ですので手にとって読むことができます。
「北斗の拳」「みどりのマキバオー」とともに、埴谷雄高の「死霊」1巻もありました。
すごいラインアップです。
スタンプを押しつつ「死霊」を開いた人がいるのだろうか。
期間中に本、漫画の「一巻」を持参し、寄付すると素敵なプレゼントがもらえるとのこと。
自分のお気に入りの一冊で、アート作品に参加してみては、どうでしょう。
「一巻図書」と通路を挟んだ反対側のショーケース内にも、アート作品が週替わりで展示されています。
無事、スタンプラリー4か所を達成。
達成記念の特製しおりを頂きました。
完成したオリジナルバックとしおりです。
もっとスタンプインクをたっぷりつけたほうが良かったでしょうか。
完成したバックは「あいちトリエンナーレ2010まちなか展開事業」HPで公開します。
最も素敵なバッグを作った10人は、景品がもらえるそうです。
皆さんも個性的なオリジナルバッグを作ってみてはいかがでしょう。
「アートブースを巡るスタンプラリー」は、2月21日まで(午前10時30分~午後5時)。
日曜、祝日は伏見地下街が閉まっているため、Dブースは見られません。電気文化会館前に置かれたアートサイクルで、スタンプを押すことができます。
※悪天候によりブースが閉鎖、スタンプラリーが中止になる場合もあります。
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