(取材日2009年8月27日)
瀬戸物で発展した瀬戸市。瀬戸名物をガッツリ食べ歩き!
隆盛を極めた町には、美味しい名物があるものです。
食欲の秋!自慢の鼻を利かせて町を巡ってみました。
● 観光案内所で瀬戸味マップをゲット!
まず情報収集に寄ったのが、尾張瀬戸駅に隣接する「パルティせと」内の観光案内所。
ここには常駐するボランティアガイドさんが観光情報を観光客に提供してくれます。
「あの~、瀬戸の名物を食べたいのですが」と相談すると、ガイドさんがすかさず手渡してくれたのが、『せと食べ歩きMAP』。駅周辺の15店舗の名物が紹介されています。
気になるうなぎ屋さんについて尋ねると「何件かありますよ。たとえばね...」とマップに丸印を入れて、親切に教えてくれました。
●行列のうなぎ丼に舌鼓
今回、目指したのは「うなぎの田代」。
創業80年という老舗です。
駅から東にある銀座通り商店街を抜けた、深川神社前の半地下街(?)にありました。
ちょっと早めのお昼ご飯にと、午前11時30分に到着。
ところが、10人ほどの店内はすでに満席で、店頭には長い行列。
煙がもモクモク立ち込める中、順番を待つことにしました。
その目の前で、ご主人がウナギを調理しています。生きたウナギをタライから取り出し、裂いては焼き、焼いては裂き...。時折、真っ赤な炭火の上に載った蒲焼の身を手のひらでわしづかみにしています。ひゃ~、熱いでしょうに!
コンガリと焼き目がついたウナギを秘伝のタレにドボン。再び炭火の上で焼き上げます。
たちまち醤油の焦げる香ばしい匂いが、あたりに立ち込めます。もう、たまりません~!
豪快な調理に目を奪われていると、順番待ちの近所のおばあちゃんが「お姉ちゃん、ここ。どこからいりゃ~した?」と腰掛けの隅を空けてくれました。
「ここのタレが好きだもんで、わたしはここばっか。瀬戸の人間は昔は重労働だったもんで、濃い味なんだわ」とおばあちゃん。
世間話をしながら、待つこと20分で待望の「うなぎ丼」が登場!
肉厚で、しっかり焦げ目の付いた蒲焼が一匹丸ごと乗って、ボリューム満点!
外はカリッ、中はフンワリ~!
濃い目のタレがご飯にしみ込んで、「うまい!!!」
ご主人の伊藤和裕さんは4代目。
「うちは昔ながらの方法でやってます。生のウナギを目の前で裂いて焼くから、身が分厚くて柔らかいんですよ。秘伝のタレは今でも釜戸で薪を燃やして作ってます。瀬戸は"働き町"だったから、甘辛い濃厚な味が好まれたんです。調味料の配合は今も同じだから、味も変わらない。そうやって丁寧な仕事ができるもの家族だけでやってるからですね」
気になったあの技についても伺うと、「焼いてるうちに身が反ってくるから、平らにするのと、ウナギの身にある細かな筋が切れて焼き上がりが柔らかくなるから」と教えてくれました。
そこにも職人のこだわりがあったのです。
もちろん、ガッツリ完食!
はるばる訪ねて、灰にまみれて待つ甲斐はありました。
大満足です。「ごちそうさまでした!」
●「瀬戸焼きそば」は家庭の味
物の町を散策。3時のおやつにと立ち寄ったのが「瀬戸焼そば」のお店。
市内には数店ありますが、この日は銀座商店街の「銀座茶屋」でいただきました。
価格は380円。B級グルメにふさわしい、お財布に優しいお値段です。
「はい、お待ちどうさま~!」と現れたのは、なんとお醤油味の焼きそば。
そばもやや細めで、お醤油風味がしっかり乗った濃い目の味付けです。
実はこのやきそば、地元では昔から食べられていた味なのだそうです。
「私が子供の時分には家で食べてましたよ。お店ではソース味、うちでは醤油味だったんです。瀬戸焼きそばと呼ばれるようになったのは、ここ5、6年ですね。豚肉をだしと醤油で煮込んで、それで味付けします。茶色い麺はくちなしで色づけした、このあたりだけのものですね」と店長の吉見都代子さん。
この店には"ごもん飯"と言われる五目飯も人気。窯焼きの際に、窯の前を離れずに食事が取れることから、瀬戸では昔から食べられていた味。
さまざまな具を入れて、濃い目の味が特徴。昔は塩分補給の目的もあって、重宝がられていたそうです。
残念ながら、この日は売り切れ。次回はぜひ味わってみなくちゃ。
● 酒まんじゅう「瀬戸川饅頭」は江戸時代から続く名物
瀬戸川沿いの風情ある店構えは老舗和菓店「川村屋 賀栄」。
江戸時代末期創業の和菓子屋と聞いて、今回のお土産はこの店と心に決めていました。
お目当ては、瀬戸名物「瀬戸川饅頭」(1個105円)。
散策の帰り道、電車に乗る前に立ち寄ると「ごめんなさいね~、今日は売り切れなんですよ。決まった量しか作らないので。ごめんなさいね」と優しくも、悲しい奥さんの一言。がが~ん!
あきらめ切れず、実は後日、改めて訪ねてみました。
蒸し上がったばかりの瀬戸川饅頭は、お酒の香りがフンワリ。
こしあんの甘さと皮のバランスが絶妙で、一つ、また一つと、後を引く美味しさでした。
6代目のご主人に伺うと、作り方は昔のまま。
麹ともち米を混ぜて発酵、寝かせて、絞った汁をまた一晩寝かせ、翌朝に砂糖と粉を入れて皮を作るのだそうです。
見た目は素朴ですが、手間隙かかっているのだなあと、ありがたさもひとしおです。
酒饅頭は硬くなるのが特徴。硬くなったら、焼く、揚げるなどしていただくと、別の風味が楽しめるのも魅力とのことです。
ただし、早い日はお昼前後に売り切れてしまうこともあるので、あしからず。
今回は3件の瀬戸名物を堪能。
次は新しい瀬戸の味を求めて歩きます。食べまくりのぶらり旅、まだまだ続きます~♪
この記事で紹介したお店
■うなぎの田代
瀬戸市深川町13 電話:0561-82-3036
営業時間:11:30~15:00、16:00~19:00
定休日:月曜休み(祝日の場合は火曜日休み)
■座茶屋
瀬戸市朝日町26 電話:0561-87-1053
営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜休み(祝日の場合は木曜日休み)
■川村屋 賀栄
瀬戸市栄町25 電話:0561-84-2221
営業時間:8:30~18:00(売り切れ次第閉店)
定休日:火曜休み
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